| 「黒潮の風 国境の雲 Dr.コトー診療所・写真集」 (木村直軌著 扶桑社 \1429) | |
ドラマのDr.コトーは見ていなかった(裏の「高原へいらっしゃい」を見てたから)のだけれど、唯一なんでか見たのが7話だった。息子の竜一が東京に帰っていくのを茉莉子が見送る回。竜一役の神木龍之介くんは、ほんと天才的にカワイイ。で、この写真集。正直言って私的には何の興味もなく、仕事で読んだ(文章も多い)のだけれど、いやぁいいねぇ与那国。素敵。行ってみたい。風景の写真集は一瞬で「飛ぶ」ことができるかどうかがキモだと思うんだけど、こういうドラマのビジュアルブックはいいな、と思った。 | |
<これねぇ、見てると旅に出たくなるのを通り超えて、東京離れて島で暮らしたくなって困る。でも手放せず、机の近くに置いてある(笑)。罪な本だと思う> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「ムダな金はつかうな!」 (花井愛子著 あおば出版 \800) | |
少女小説の女王、であった著者が、相続トラブル&バブル崩壊による住宅ローンの焦げ付きから信じられないような貧乏生活に突入した、というのは知っていた。しかし自己破産し、住宅マンションも競売で手放していたとは! 凄い話やなぁ、と興味を持って本書を読んだのだけれど、これは微妙にぬるかった。貧乏生活から実感した「こんなものいらない!」をテーマに、書いているのだけれど、国民健康保険とか、ダンナとか、ケータイ電話とか、切り口がボケ気味で、でもまぁ文章そのものが面白ければ別に構わないのだけれど、どうも文体が微妙に古い。「なんちゃって」とかね。「〜やりーの」「〜しーの」とか。いやいいんですけど、ちょっとなんかこう、寂しいなぁと思って。 | |
<ほんとツライの一言> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「LAST」 (石田衣良著 講談社 \1600) | |
直木賞受賞後第一作。これまたこれまでの石田衣良とは一味違ったアダルト&ダークな印象。借金を背負ったり、住む場所を失ったりして追いつめられた主人公たちの「最後」を切りとった連作集。なんていうか、「最後の」って言葉には、それぞれに覚悟と決意があるわけで、その重みを短篇でズバッと切りとるのはなかなか難しい。その取り出し方が巧いんだよねぇ。さすが。個人的には直木賞受賞作の「4TEEN」より好き。 | |
<特に好みだったのは「ラストジョブ」「ラストシュート」と、書き下ろしの「ラストバトル」。しかしですね、これだけ成功して、あのルックスの石田衣良がこういう話を描くリアリティのなさ(笑)。そこが結構ツボなんですわ> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「100万回の言い訳」 (唯川惠著 新潮社 \1600) | |
結婚7年。40歳の士郎と38歳の結子は、友働きでいたって気ままで仲のいい夫婦。しかし結子は、何かが足りないと思っていた。やっぱり子供を作ろう。そう決めた夜、自宅マンションの上階で火事が発生し、二人の住む部屋は水びたしに。部屋が修復されるまで、という期間限定で士郎は独身寮で、結子は調布の実家で暮らすことになった。別居した二人は、その気楽さを満喫し始め、それぞれに浮気や恋に走る。だからといって別れたいわけではない。夫婦としての絆は感じているし、不満もない。けれど、でも__。昔と違って今は多くの女子が「一度は結婚してみたい」と口にする。一度は、ってことは、ダメだったら離婚すればいいし、と思っているわけで、実際私はそうして別れたのだけれど、これを読んでいたら「夫婦って」と本当に考えさせられた。唯川恵は、直木賞を取ってからもどんどん巧くなってる気がする。 | |
<直木賞取ってからどんどん巧くなる、というのは巧くなる余地があった、ということで、ある意味凄いことだと思う。いや、余地はあっても巧くならない人も多いから。そんなわけで、唯川惠は気長に読み続けようと思っている次第。しかし、このタイトル、女子心をついてますなぁ> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「四季 春」 (森博嗣著 講談社 \800) | |
すみません、いつものごとく、森博嗣に関してはファンモードなので(いや石黒と同じ意味ではなく)、冷静にはなれません。えー!まじっすか! くー!やばいっす! でもなんでこんな風に? いや、「S&Mシリーズ」のどこから計算して書いてたの?と、見事に踊されっぱなし。はぁ心地良い疲れ。もういいの、誰が何といっても(いえ言われませんが)、私は森ちゃんを読み続けるの! | |
<いくらなんでもこれじゃわけわからないので、少し補足すると、S&Mシリーズ(「すべてがFになる」に始まる犀川&萌絵シリーズ)に登場する天才科学者・真賀田四季の子供時代の話。おそらくこのシリーズが完結すると、S&Mシリーズ、Vシリーズ(瀬在丸紅子が主人公の「黒猫の三角」から始まるシリーズ)の関係が解き明かされるのではないかと思われる> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「娘。からママへ」 (石黒彩著 角川書店 \1200) | |
モーニング娘。1期生の石黒彩の初エッセイ集。娘卒業_元LUNA SEAのドラマー真矢と結婚、長女出産、次女出産、その生活を日記形式で綴る! というものなのだけれど、長女と真矢くんのあまりのそっくり具合に言葉を失う。凄いなー遺伝子って。私はモーオタなので買いましたが、まぁそうでなければどうでしょう。でも、驚いたのは、石黒のイラストの巧さと書き文字の読みやすさ。これは意外だったなー。書き文字で絵日記にした方が良かったのでは?とも思う。大変だろうけど。 | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「ダイエットSHINGO」 (マガジンハウス \952) | |
どうでしょう、このストレートなタイトル。素晴らしい。とにもかくにも実際慎吾くんは凄く痩せたと思う。何しろ写真がもう別人だ。88キロ_73キロ、体脂肪は29%_10%とわずか2ヶ月で圧倒的なサイズダウン。いや88キロのときも香取慎吾は香取慎吾で、別に文句もなくカワイイ。しかし、73キロの写真。カッチョええ! 彼のダイエットはとにかくきちんと意識してモノを食べて、運動して痩せましょう、という方式。凄い量のトレーニングをこなしているので、なかなかこれを真似できる女子はいない(と思う。思いたい)だろうけど、気持ちの変化や心がけなんかはとても参考になる。何より、エステのタイアップで他力本願でムリヤリ痩せたようなタレントのダイエット本とは違って、運動も食事も自力(アドバイザーはいるにせよ)、というのが凄い。いやぁ頑張ろう。 | |
<ダイエットを意識したらぜひ。励みになりまっせー> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「安楽椅子探偵アーチー」 (松尾由美著 東京創元社 \1500) | |
11歳の誕生日、小学5年生の衛は仕事でプレゼントを用意できなかった両親からお金を貰い、自分でゲームのハード&ソフトを買いに行った。渡されたのは、小学生の衛にとっては大金の2万8千円。買物に行く途中、信号で止まっていると背後からため息が聞こえてきた。振り返るとそこは骨董屋。ため息の聞こえてきた方向には、一脚の安楽椅子が置かれていた。魅入られた衛はゲームをやめ、その安楽椅子を買い求めた。ところが、この椅子、なんと人間の言葉で喋り、推理する正真正銘の「安楽椅子探偵」だったのだ! アーチ−と名付けられたあその安楽椅子探偵が、日常の謎を見事に解決する4話の連作ミステリー。この著者は、なんか変わった探偵好きだなぁ。 | |
<最終話、アーチーの元の持ち主が見つかるんだけど、これがもの凄い展開で、さすがにちょっと「えっ?」って感じだった。面白いんだけど、それまでの話のトーンからいきなりとびすぎて、違う話に着地しちゃった感じがなきにしもあらず。でもシリーズ化しそうな予感> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「ロンパースルーム」 (安野モヨコ著 ロッキング・オン \1300) | |
人気漫画家安野モヨコの初対談集。対談集ってものは非常に微妙で、単なるホストの友人関係集めて身内話しているだけのものから、読むたびに「ええっ!?」と驚き「ふむふむ」感心させられるものまで差が激しいのだけれど、これは良かった。安野モヨコはギャル系漫画家代表のように思われがちだけれど、実は非常にプロ意識高く、根性あって、おまけに現役女子的努力も怠らず、凄いと思う。ゲストは日暮愛葉、及川光博、ローリー、市川実和子、小日向しえ、大槻ケンヂ、よしもとばなな、寺田克也、庵野秀明、井上三太、奈良美智。好みもあるけど、私は特に寺田克也(イラストレーター)と、夫でもある庵野秀明との対談が興味深かった。なんかこう、よっしゃー!と元気出る感じ。 | |
<安野モヨコの女子魂には根本的に自分とは明らかに違うベクトルを感じるんだけど、そんなことは問題ではなく、彼女の文章はいい。好きだ。で、話していることを読むと、やっぱりそれも好感度大。なんだろう、人によっては横柄と感じるかもしれないと思うようなことも言ってるんだけど、それだけのことを言う覚悟をちゃんと持ってるのだ。そこがいいのよねー> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「博士の愛した数式」 (小川洋子著 新潮社 \1500) | |
良かった! 素晴らしかった! 博士っ!!(号泣)。これはもう、あちこちで書くと思うので、詳しくは書きませんが、読まないと損でしょう。私は数学は大嫌いとかいうことすらおこがましいほど数字の才能の欠片もない人間ですが、これまで自分の人生の中で興味すら抱いたことがなかった「数字」というものが、もの凄く愛しく思えた。いや、この話はやっぱり事故の後遺症で80分しか記憶がもたないという博士のキャラクターだな。素敵。惚れた。昨日、近所のコンビニの前で「柴崎コウが宣伝してる世界の真ん中で愛を叫べ(ママ)って本読んだんだけどさ、あれ面白いの?」と言っていた高校生に「これを読め!」と貸してやりたい。 | |
<いやぁ「王様のブランチ」で松田さんが紹介してらしたのをきっかけに、OLさんにも凄い人気らしいですね。でもほんとに良かった。個人的にも今年のベスト5には絶対入るぐらい萌えた。いや60過ぎた博士に萌えるのもどうかと思うがそれぐらい素敵だった。読みましょうぜひ。損はさせません!> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「ひさしぶりにさようなら」 (大道珠貴著 講談社 \1400) | |
いやぁ笑った。いや笑ってていいのか微妙だけど、笑った。そしてちょっと考えさせられた。貧乏子沢山、躾なんて言ってられない大雑把な家で育った主人公が、甘やかされて育った挙句責任感なんてカケラもない年下の男の子供を産み、結婚し、怠惰ということすら憚られる暮らしに突入していく物語。何を考えてるのか夫はほとんど帰って来ないし、主人公は面倒なあまり子供のオムツは1日1回しか取り替えない。何をするでもなくだらだら寝そべっているだけで、だけど子供は不思議なことにちゃんと育ち、メ家族モもそれなりの形で出来上がっていく。これでいいのか? と思わないではないけれど、これでいいのだ、という力強さがアッパレ。吉田修一も大道珠貴も純文学純文学していないので、苦手な人も一度読んで見て欲しい。 | |
<小子化云々、幼児虐待云々というニュースを見るたび、この本を思い出す。いいです。凄いです。でも自分はやっぱりこんな暮らしはしたくないんだけど(笑)> | |
| <この本を買ってみようかな> | |
| 「日曜日たち」 (吉田修一著 講談社 \1300) | |
山本周五郎賞&芥川賞受賞後第一作。東京に暮らす20代後半から30代の5人の男女のあるメ日曜日モをきりとった連作長編。正直、読み始めて1話、2話目あたりまでは「ふーん」ぐらいな印象だった。特に派手な話でもなく、どちらかといえばしょぼ目な暮らしをしてる主人公が、ちょっとしたきっかけで自分の過去を回想し、今日の暮らしを見つめているわけだけれど「なるほどね」てなもんで。ところが、読み進むうちにジワジワ効いてくる。そう、日常ってこういうことだよ、特別なことなんて別にない。だけどちょっとした出来事が、明日の活力になったりするんだ。特に最終話。感動的に盛り上げすぎないところがとても好み。 | |
<地方から出てきて東京で暮らしている人はわりと共感度高いと思われ。決して派手な話ではいけど、わりと好き。NHKの夜ドラとかでやって欲しい> | |
| <この本を買ってみようかな> | |